末端ゲーム開発者のゲーム備忘録

末端ゲーム開発者がゲームを分析する目的でレビューを書いているようだ。

サンセット・オーバードライブ

インソムニアック社のゲームと聞いて、ずっとやりたいとは思っていたタイトルだ。

思えば子供の頃にはラチェットアンドクランクを擦り切れるほどやった(実際には管理方法がずさんで擦り切れただけだったが)し、PS4スパイダーマンも最後まで楽しく遊んでクリアした。

XBOXでしか出ていないタイトルということで縁がなかったが、最近になってPC版が出ていることを知り、プレイできた。

 

ゲーム概要

大企業が新発売したエナドリに含まれていた成分が人を化け物に変貌させてしまう。

街ごと事件を揉み消そうとする大企業やゾンビ化した住人をなぎ倒すZ級コメディーアクション。

終始繰り広げられるブラックジョークやメタジョーク、Z級映画のようなノリにツイていけるかが肝になる。

ラチェクラもブラックジョークな要素はあった気がするが、これは比ではない。

 

ゲームシステムもラチェクラを更にひねったような感じだ。

常に動き続けていることが推奨されており、動きながら敵を倒すとスタイルゲージが溜まって様々な戦略的恩恵を受けることができる。

正直ゲームとしてはややこしすぎて、場をコントロールすることは不可能。

なんとなくいい感じにプレイしていくのが精一杯だし、多分それでいい。

 

感想

そこそこ面白かった。

まずシナリオだが、コテコテのZ級ノリなので好きな人には刺さるだろう。

個人的には、それなりという印象

デッドプールが好きなことから、ブラックジョークやメタジョークは好きだとは思うが、ブラックジョークも障害者ネタだとか、そういうのはあんまり好きじゃないので微妙だった。

メタジョークも偶に思い出したかのようにあるだけなので、微妙。

つまらないわけではないけど、突き抜けてこのゲームにしか無い面白さがあるわけでもない。そんな感じ。

物語も捻った展開は無いため評価するほどのものではない。

 

次にゲームシステムだが、こちらもまあまあ

ラチェクラは変わったガラメカ(武器)を思いのままに試せて、強さよりお気に入りで使っていた武器もあったくらいだ。(敵が凍る銃とか)

だがこのゲームは動き回るという制約があるせいで、武器で楽しむ余裕がない

特に自動武器(連射系の武器)は長い時間当て続けなければいけないという条件が動き回るという制約と喧嘩してしまい、あまり使いたくはない武器だった。

なので、ゲーム中ではザコ敵は単発武器の爆発などでとにかく吹き飛ばしまくり、中ボスは威力の高い単発武器を連続で叩き込んでいた。

こうなると、やっていることは殆ど無双系的な感じで、かなり味気ない

慣れてくれば自動武器で照準を合わせながら飛び回る華麗なプレイができるかと思ったが、中盤辺りから単純な移動では攻撃を食らってしまう敵が続々と現れる。

それらの攻撃を避けるために移動中もグライド→ジャンプ→スイング→ウォールダッシュと目まぐるしく方法を変えなければいけないため、結局移動を華麗にこなすことは最後までできなかった。

 

総評

後々自分で見返したときに分かりやすいように、総評には5点評価で何点だったかを書いていこうと思う。

評価はクリア、もしくは断念した時点でのものになる。

ということで、こちらのゲームの評価は……

 

3.5点!

 

理由としては、シナリオ面ではジョークが爆笑するようなものがなかったことと、そもそものシナリオも大して面白くないこと。

ゲームシステム面では、武器をぶっ放す楽しさはあったものの、移動に脳のリソースをかなり取られてしまい爽快という感じではない+移動妨害系の敵が多すぎて終盤は歩いたほうが楽なんじゃないかとすら思ったため。

ただクリアまで苦痛だったこともないため(途中でサブクエクリアはやめたが)、3.5点という評価に落ち着いた。

 

あとがき

期待を寄せていたサンセット・オーバードライブだったが、期待に答えるほどのものは無かったと言わざるを得ない。

3Dアクションは大好きなジャンルなため、クリアまで苦痛はなくプレイできたが、最後まで場をコントロールできなかったのは痛かった。

コントロールというと語弊がありそうだが、要は「この攻撃がきたからコレして、アイツにはこの武器(技)をお見舞いして…」と構築して戦えるということだ。

だがこのゲームだと、敵の種類も攻撃が来てから気づくし、気づいたところでコレをすればいいという解決策があるわけでもない。唯一にして絶対の解決法はぶっ倒すことのみ。

こうなってくるとパッションでゲームしてるだけなので、面白みは半減だ。

ゲーム歴は浅くないため、多分大抵の人はコントロールできずに終わるのではないかなあと思う。