末端ゲーム開発者のゲーム備忘録

末端ゲーム開発者がゲームを分析する目的でレビューを書いているようだ。

Gato Roboto

ゲーム概要

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宇宙をパトロール中にSOSを受信した兵士が惑星へ降り立とうとすると、飼い猫がキーボードに乗っかってしまい宇宙船は暴走。そのまま墜落してしまう。

幸い兵士も飼い猫も無事ではあったが、兵士は宇宙船から動けなくなってしまったため、飼い主を助けるべく?飼い猫がロボットに乗ったりして施設を駆け回る16bitメトロイドヴァニア系アクション

クリア時間は3時間程度で収集要素もほとんどコンプリートできている小粒な作品となっているが、メトロイドヴァニアの骨法を熟知している手堅い一品。

随所で猫要素が散りばめられているが、それが逆に邪魔していると感じた部分もあった。

感想

メトロイドヴァニアとは言うが、意識しているのはメトロイドに比重が大きい。

随所で演出にメトロイドパロディが見られるし、そもそも宇宙という設定やマップの構成がメトロイド感満載。

ほとんど猫メトロイドといえる。

 

システム

まずシステムだが、かなりHPが多めの設定で、ロボット登場状態ではボス戦以外で死ぬことはなかった。

これはファストトラベルなど、今では当たり前の要素が無いための配慮だと思われる。セーブポイントでHPが完全回復する仕様がある以上、セーブポイントをこまめに置くわけにはいかないため、死にづらくしたということだろう。

そういった配慮があるため、ライトな遊び口でサクッとプレイできるので個人的にはアリ。

 

だが悪い点もあって、それは肝心のネコ要素の部分だ。

といっても、ネコ要素が直接的に悪いわけではなく、落とし込み方が悪かった。

その最たる例が、壁への吸い付きだ。

このゲームには壁ジャンプがあるのだが、その際に発生する吸い付きが強すぎてキャラコントロールに支障をきたしている。

問題なのは一度吸い付くと、逆側へジャンプしない限り壁から離れなくなってしまうことだ。

つまり壁に吸い付く=強制的にジャンプさせられるということなので、非常にストレスだった。

壁のぼりが上手なネコの表現であったとしても、壁への吸い付きはスティック入力時だけとか、もう少し気を使ってほしかったところ。

 

シナリオ

ネコが主人公なので、非常にシンプル。だが全体的にクスッと笑えるようなテキストで好みだった。

また舞台である施設では何が起きていたのかも、各所に配置されているログで知ることができるが、これもそれほどひねりのある内容ではない。

ラストの展開は悪い意味で衝撃的だったので、総合的にはプラマイ0のような感じ。

 

収集要素

かなり簡単に集まるかなと思う。

だが重大な欠点として、クリア後は収集要素を集めることができないため、必ずクリア前に全て集めておくと面倒がないということだ。

まさかクリア後に集められないとは思わなかったため、ここはかなり残念だった。(2週目やるほどのことでもないし)

 

総評

後々自分で見返したときに分かりやすいように、総評には5点評価で何点だったかを書いていこうと思う。

評価はクリア、もしくは断念した時点でのものになる。

ということで、こちらのゲームの評価は……

 

4点!

 

理由としては、基本を抑えたメトロイドヴァニアとして、十分に面白かったから。

しかし、壁の吸い付きや、エンディング後に収集要素をやり直せないなど、結構重要な部分で配慮にかけるので諸手を挙げておすすめできるほどではなかった。

完成度は非常に高いため、メトロイドヴァニアとは何ぞや?というライトユーザーにどんどんおすすめしていきたい作品。

 

あとがき

前回同様、こちらもXBOX Game Passにあったためサクッとクリアしてみたが、かなり楽しめた。

メトロイドヴァニアというと、大抵の作品は初プレイでは6~7時間はかかると思うので、半分以下の時間で手軽に遊べるのは貴重だと思う。

 

ネコ好きとしては、もう少しネコ要素をたくさん盛り込んであると尚良かったが、作者はネコ好きである以上にメトロイド好きである気がするため、致し方ないだろう。